誰でも始めやすい仕事として認知度が高い「ウェブライター」ですが、実際にライターとして携わるコンテンツには様々な種類があり、その種類によって仕事として作業内容はもちろん企業等との関わり方も大きく変わってきます。
企業等から求められるウェブライター人材になるためには、幅広い種類のコンテンツに柔軟に対応し、コンテンツの目的にマッチした作文ができるようになるのが王道のひとつです。
そこで今回は、ウェブライターが作文するコンテンツの種類を分類したうえで、各コンテンツの特徴について解説していきます。前編では、特にウェブサイト内のコンテンツにフォーカスしてお話してきました。後編となる今回は、特にウェブサイト以外の仕事に焦点を当ててお話していきます。
ウェブライターが作文するコンテンツの種類
まずは前回のおさらいとして、ウェブライターが作文するコンテンツの種類を再度確認しておきましょう。

今回お話するウェブサイト以外の仕事には、Twitter等の「SNS」と「メールマガジン」の2種類があります。
それでは早速、SNSの仕事についてお話していきましょう。
SNSの仕事の特徴
SNSコンテンツを作成するという仕事も、ウェブライターが行なう仕事のひとつです。これは比較的作業の内容が幅広く、投稿内容の企画から実際の投稿までを依頼されることもあれば、文章の作成のみを頼まれることもあります。
SNSの仕事の最大の特徴は、Twitter、Facebook、そしてInstagramといったツールがそれぞれフォーマットや特徴、ユーザー傾向が異なっているため、それらにマッチした文章を作ったり企画を立てる必要があることです。
Twitterの場合、「情報の拡散」が主な目的になることがほとんどです。そのため、広く情報が伝わっていきやすいコンテンツ内容、ざっくり言えば「バズりやすい内容」が求められます。Twitterには最大140字という文字制限があるため、広くユーザーに刺さる表現を短い言葉で実現しなければなりません。また、他のSNSと比べて情報が拡散しやすい分、いわゆる「炎上」のリスクがあることから、言葉遣いの慎重さも求められる難しさもあります。
Instagramでは、情報の拡散に加えて、企業やサービス、ブランドのイメージを構築しユーザーに浸透させることも求められます。そのため、文章だけを考える仕事よりも、写真や画像の用意や編集、場合によっては投稿内容の企画も含めて依頼されることが多い特徴があります。よって、文章能力よりも「映えるコンテンツを作れる」企画能力やデザインセンスが求められます。中にはタレントキャスティングのノウハウを強みにしているウェブライターもいたりするほどです。
Facebookの場合は、そもそも企業等の間ではFacebookへの投稿自体がTwitterやInstagramと比べて積極的ではないため、Facebook投稿単体の仕事は案件としてそれほど多くはありません。他のSNS投稿や場合によってはウェブページでのコンテンツ作成と合わせて依頼されるケースが見受けられます。Facebookコンテンツそのものの拡散よりも、Facebookコンテンツからウェブページコンテンツ等へのコンバージョンが重要になってくるので、「クリックしてもらえる」文章作りが重要になります。そういった意味では、後述するメールマガジンの仕事と似ています。
このように、SNSコンテンツ作成に関しては、企業等側が求める能力や、仕事をするフィールドや内容が案件によってかなり異なります。よって、これらSNSツールに対する深い理解はもちろんのこと、企業等側のニーズを的確に把握しコンテンツとして実現するスキルやノウハウも必要になります。そのため、初心者よりもSNS運用の実績がある経験者の方がより好まれる傾向が、他のコンテンツと比べれば強いように感じます。
メールマガジンの仕事の特徴
ウェブライターが仕事をするコンテンツの中でも、メールマガジンは変わった特徴があります。
それは、インターネットという開かれた世界ではなく、メールマガジン登録者というクローズドなターゲットが情報発信の相手だということです。
ユーザーであるメルマガ登録者は、基本的にはサービスや企業に興味を持って、自らメルマガに登録しています。サービスや企業に興味を持っているということは、何かしらの課題や悩み、もしくは要望がすでにある状態ということです。
よって、メルマガのコンテンツは、そうしたメルマガ登録者の課題や悩み、あるいは要望を具体的にイメージして、そこに刺さる内容にまとめる必要が出てきます。要は、他のコンテンツと比較して「コア」な内容が求められることが多いわけです。
また、一言でメールマガジンといっても、その目的は大きく「顧客の育成」と「商品・サービスの売り込み」の2つに分けられます。
顧客の育成とは、定期的にメルマガを配信することで、ユーザーの中に(潜在的にでも)企業や商品・サービスに対する愛着を植え付けていき、将来的な売上につなげる作業です。メルマガも含めたウェブマーケティング戦略においてこれを「ナーチャリング」と言います。
顧客の育成の場合は、商品やサービスの売り込みよりも、企業や商品・サービスのイメージ植え付けや向上につながるコンテンツづくりが求められます。場合によってはあえて売り込み的な要素を排して、メルマガ登録者に有益な情報を奉仕的に提供する方が良いこともあります。
逆に、商品・サービスの売り込みが目的と定めたメルマガであれば、その一発の配信で商品・サービスの購入行動へと結びつけることが必要になります。よって、開封率はもちろんクリック率やCV率といった指標を伸ばすことが重要になり、そのためのストーリー展開等がウェブライターには求められます。
いずれにしろ重要なのが、メルマガ登録者の行動や思考をイメージして、それに寄り添ったりネクストアクションを喚起したりできる「コア」な文章づくりを心掛けることです。
コンテンツ作成のひとつの本質は「ウェブマーケティング」
ここまで前編と後編の2回に分けて、ウェブライターが作文するコンテンツの種類と特徴について解説してきました。
ここで私が今回お伝えしたかったことを一言でまとめると、要はウェブライターが仕事をする「コンテンツ」のひとつの本質として「ウェブマーケティング」があり、ウェブライターは企業等側の考えているマーケティング戦略にマッチしたコンテンツづくり=作文をする必要がある、ということです。
初心者にありがちな勘違いのひとつが「ウェブライターは作文が仕事」というものです。作業としてはそれで間違いないのですが、大事なことは「なぜ企業等のクライアントはこの文章(コンテンツ)を必要としているのか」「この文章(コンテンツ)により達成したい目的・目標は何か」をイメージすることです。そこまでイメージすることができれば、おのずと作文の方向性も決まってくるはずです。
そういった意味では、個人的にはそもそも「ウェブライター」という肩書自体が、実はかなり限定的なものだと感じます。企業等が求めているものは何かについて考えてみれば、マーケティング思考の重要性に気付くはず。その考え方を大事にしながら仕事を続けていれば、いつの間にかただ文章を作るだけではなく、マーケティング戦略の構築やその達成に向けたコンテンツ内容の企画・提案にまで仕事の幅が広がることもあり得ます。そこまでいけば、その仕事はもはや「ウェブマーケティング」です。
もちろん「ウェブライター」としてひたすら作文能力のみを磨き上げ、それを売り物にするような仕事の仕方もあります。そういう人たちは「作家」あるいは「ブロガー」として突き進んでいくことになります。
自分はどの道に進むのが良いのか?ぜひ、少し先を見据えたスキルアップを考えてみてください。

