誰でも始めやすい仕事として認知度が高い「ウェブライター」ですが、実際にライターとして携わるコンテンツには様々な種類があり、その種類によって仕事として作業内容はもちろん企業等との関わり方も大きく変わってきます。
企業等から求められるウェブライター人材になるためには、幅広い種類のコンテンツに柔軟に対応し、コンテンツの目的にマッチした作文ができるようになるのが王道のひとつです。
そこで今回は、ウェブライターが作文するコンテンツの種類を分類したうえで、各コンテンツの特徴について解説していきます。前編となる今回は、特にウェブサイト内のコンテンツにフォーカスしてお話していきます。
ウェブライターが作文するコンテンツの種類
まずは、ウェブライターが作文するコンテンツの種類について、ざっくりとご紹介していきましょう。

まずウェブライターが作文するコンテンツを「場所」に着目して分類すると「ウェブサイト内のコンテンツ」「SNSのコンテンツ」「メールマガジン」の3つに分けることができます。
ウェブサイトについては色々な分類方法がありますが、ここではまず「記事ページ」と「記事ページ以外」に分類。その上でさらに「記事ページ」を「記名あり記事」と「記名なし記事」に分けました。
SNSについては代表的なツールとして「Twitter」、「Facebook」、「Instagram」の3つがあり、これらで発信するコンテンツを作る仕事が多く存在します。特にTwitterやInstagramは、昨今のSNSマーケティングの活性化により、比較的お金をかけて作られるコンテンツとなっています。
そして、ちょっと特殊なコンテンツとして「メールマガジン」が存在します。基本的にはお客さんから提供いただいたアドレスのみに宛てて送信するコンテンツなので、他のコンテンツとは少し違った視点から作文する、クセのある仕事です。
それでは、ここからはウェブサイト内のコンテンツの作文について、具体的に特徴を見ていきましょう。
ウェブサイトの「記事ページ」と「記事ページ以外」の分類
ウェブライターの多くが主戦場としているウェブサイトですが、作文をするコンテンツは「記事ページ」と「記事ページ以外」に分けることができます。
この2つの分け方の基準は「日付が表示されるか否か」です。「記事ページ」として代表的なのはブログページやニュース記事ページですが、これらはいずれもページ内に日付が表示されます。すなわち、タイムリー性のある内容であったり、時間により変化する内容であったりなど、いわば「使い捨ての消耗品」的なコンテンツだと言うことができます。
対して「記事ページ以外」のコンテンツは、時間によって頻繁には変化しないのが特徴です。いわば「長く使える耐久品」ですね。例えば企業のウェブサイトの会社概要ページや商品紹介ページなどがこれに該当します。
「記事ページ」の作文仕事の特徴
フリーランスのウェブライターとして仕事を始める人の多くが、まずは「記事ページ」の作文からやってみることになります。なぜなら、クラウドソーシング系サイトで多く紹介されているのが、これら「記事ページ」のライティング仕事だからです。
なぜ「記事ページ」の仕事がクラウドソーシング系サイトでは多いのでしょうか?理由は簡単。他のコンテンツと比べて「依頼しやすいから」です。
企業がメディアサイトを立ち上げて「記事ページ」を作る場合、SEO対策等の観点から「短期間で大量の記事を作りたい」という事情があります。しかし、記事執筆は一人の人がどれだけ頑張っても量産ができません。そこで、クラウドソーシング系サイトで広く募集して、たくさんのライターに書いてもらおう、と考える訳です。
そんな「記事ページ」の作文の特徴を一言で表すと、ずばり「フォーマット化された工場的な作文」です。
多くの場合、企業が立ち上げたメディアサイトは特定の分野にフォーカスしています。そしてその分野に合わせて、テーマや文字数、文体、記事構成のルールなどといった「フォーマット」が設けられ、ウェブライターは基本的にはこれに従って作文することになります。
企業等は「フォーマット」を設けるのは、SEO的な観点からの戦略によるところがほとんどです。そのため、仕事をするウェブライターには、この「フォーマット」に合致した作文をすることが最優先で求められます。この点がまさに、定められた仕様に従って部品を組み立てる工場と同じだと言えます。
定められたフォーマットに従って執筆していけば良いという点では楽ですが、創意工夫の余地がないため面白味に欠けるのが、「記事ページ」の作文の特徴です。
また、ウェブライターの仕事として「記事ページ」を見た場合、ひとつの弱点があります。それは、「記事ページ」自体が使い捨てのページであるために、それを作文するウェブライターも基本的には使い捨てである点です。1本だけで仕事が終わることもありえますし、長く続いたとしても1年ほどで終わるケースが多いです。
先述のとおり、そもそもメディアサイトは「短期間で大量の記事を作りたい」ニーズがあるからこそ、クラウドソーシング系サイト含めた外部に発注しています。そのため、記事本数がある程度揃ってきたら、それ以降は企業内のマンパワーで更新できるようになり、外部への発注をストップします。いわゆる「内製化」です。
企業にとってもウェブライターにとっても手軽でとっつきやすい作業である分、発注がストップしやすい。それが「記事ページ」作文の仕事としての特徴だということです。
「記事ページ以外」の作文仕事の特徴
フリーランスのウェブライターとしてある程度のキャリアを積むと「記事ページ以外」のコンテンツの仕事機会が出てきます。
先述のとおり「記事ページ以外」のコンテンツは、企業のウェブサイトの会社概要ページや商品紹介ページなどの「長く使える耐久品」です。長く使う分、時間とマンパワーをかけてしっかりと企画を練り、文章の執筆等も含めページ作成を進行していくことがほとんど。そのため、企業等やサービスについて理解が深くかつコミュニケーションが常に取れる等の観点から、内部の人間が作業することが適しています。
ところが実際には、わざわざコンテンツを作ることだけに注力できるマンパワーが企業等内にはいないことも多い。そうした場合に、企業はコミュニケーションを密にとりやすく、コンテンツ作成能力が高い外部の人間の力を借りることになります。
とはいえ、企業等としてもいきなり見ず知らずのウェブライターに任せることは難しい。そこで、例えばブログページなどの「記事ページ」の委託実績があるウェブライターに、次のタスクとして「記事ページ以外」のコンテンツ作成を依頼する、というパターンが出てきます。
では「記事ページ以外」の作文の特徴は何かと言うと、企画の立案や文章の執筆等に時間をかける特性上、1本いくらの単価仕事ではなく1時間いくらの時間単価の仕事になりやすいことです。
もちろん、企業等側がカッチリと企画を練り、ウェブライターに任せるのは作文だけという場合は単価仕事になりやすいです。しかし、「記事ページ以外」の作文まで任せる段階でそのウェブライターに対してかなり信頼を置いており、企画の立案から参画を依頼されるケースも多くなってきます。そうすると、打ち合わせや企画立案、修正などの執筆以外の作業ボリュームが大きくなるため、時間単価での仕事として打診されることも多くなる、という訳です。
ウェブライター側としては、時間がかかる作業であり企業等側へのコミット具合も深い分、「記事ページ」の仕事のようにあっさり仕事がなくなることがない、安定した仕事だと見ることができます。その分、ウェブライター側には企業等側の期待に応えられるだけの企画力や文章作成能力、さらにはPVやCVなどといった結果も求められるようになってくるので、プレッシャーもかかります。
「あなた無しではやっていけない!」と思われるライターになろう
今回は、ウェブライターが作文する「ウェブサイト内のコンテンツ」「SNSのコンテンツ」「メールマガジン」の3つのうち、ウェブサイト内のコンテンツの作文について、仕事の具体的な特徴を解説してきました。
ウェブライターとして仕事をしていく場合には、企業等のウェブサイト運用や、次回ご紹介するようなウェブマーケティング作業に全体的に関与していけるような仕事を獲得すると、フリーランスとして安定的に仕事をすることができるので、ひとつのキャリアデザインとしておススメです(自分でメディアを運営してアフィリエイト等で稼いでいくようなケースは今回のお話には当てはまりませんが)。
そしてそのためには、企業等から与えられた仕事ひとつひとつに丁寧に取り組むことや、社員等とのコミュニケーションを密にとることで、信頼関係を構築していくことが必要になります。
また、企業等と長くお付き合いをしていきたいのであれば、単発で仕事が途切れやすいクラウンドソーシング系サイトよりも、企業等と直接コンタクトをとり契約を結べるような営業の仕方を、個人的にはおススメします。

